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いづれの御時の二回目

(原文)いよいよ飽かずあはれなるものに思ほして、人のそしりをもえはばからせたまはず、
(現代語訳)ますます帝は満足せず、いとしい者にお思いになって、他人の非難もはばかることもできないで、
(原文)世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。
(現代語訳)後の世の例にもなるに違いないお取り扱いである。
(原文)上達部・上人などもあいなく目をそばめつつ、
(現代語訳)公卿や殿上人などもおもしろくないと目をそむけそむけし、
(原文)「いとまばゆき人の御おぼえなり。
(現代語訳)たいそうまぶしくて目をそむけたいほどの御寵愛である。
(原文)唐土にも、かかることの起こりにこそ、世も乱れあしかりけれ。」と、やうやう天の下にもあぢきなう、
(現代語訳)中国でも、このようなことが原因で、世の中が乱れ、悪くなったのだ。」としだいに、世の中の人々もけしからんと
(原文)人のもてなやみぐさになりて、楊貴妃のためしも引きいでつべくなりゆくに、 (現代語訳)人々の悩みにたねとなり、楊貴妃の例もひきあいに出しかねないほどになっていくので
(原文)いとはしたなきこと多かれど、かたじけなき御心ばへのたぐひなきをたのみにて、交じらひたまふ。
(現代語訳)更衣はたいそう具合の悪いことも多いが、恐れ多いご愛情の例のないほどなのを頼みにして、他の人々と交際なさる。